2017年10月4日水曜日

ジョセフ・テーボルト君の博士論文公開審査会

応用言語学研究科では以下の要領で博士後期課程院生のジョセフ・テーボルト君の博士論文公開審査会を行います。公開ですので、どなたでも参加できます。ただし、審査会ですので、途中での出入りはお静かに願います。

2017年10月19日(木曜日)
午後2時45分から(開始時間が変更になりました)
午後2時から
明海大学浦安キャンパス講義棟2103教室

論文題名
Possibilities in Discourse: Must, May/Might and Can/Could
主査:大津由紀雄
副査:嶋田珠巳、木山三佳、瀧田健介、クリス・タンクレディ(慶應義塾大学)

テーボルト君による口頭発表は午後2時から約1時間の予定で、使用言語は日本語です。そのあと、主査・副査による口頭試問が行われます。この部分は日本語と英語のバイリンガル討論です。

多数のご来場をお待ちしています。

2017年10月1日日曜日

オープンキャンパスでの話(3)

2017年10月1日(日曜日)
 多くの皆さんが気にかけているのが就職でしょうね。《この大学のこの学部を卒業したら、どんな企業に就職できるのか》とかね。外国語学部に関心があるなら、《就職を少しでも有利に運ぶために外国語が使えるようにしておきたい》と思っている人も少なくないでしょう。
 それはそれでよくわかるのですが、でも、就職はそのあとに待ち受けている長い人生への扉のようなものです。問題はその扉を開けてから、充実した、楽しい人生を送ることができるかどうかです。そのときのために、明海大学外国語学部では、みなさんが付け焼刃ではない、一生ものの、ことばの力を育むためのお手伝いをしようと考えています。
 みなさんのなかには自動車学校へ行って運転免許を取ることを楽しみにしている人も多いかと思います。自動車学校では学科講習がありますね。学科講習では、自動車の構造(仕組み)、運転に関連する法令、運転のマナーなどについて学びます。そして、その学びを技能講習で実際に使えるようにする。結構、時間も、エネルギーも(、そして、お金も)必要になります。でも、そんな苦労をしなくたって、テーマパークなどにあるゴーカートは運転できます。お手軽ですね。
 でも、テーマパークにあるゴーカートでは公道は走れません。高速道路を走ることもできません。国外で走ることができないことも言うまでもありません。できることに限りがあるのです。その点、自動車学校へ行って、学科講習と技能講習を受け(もちろん、自動車学校に行かないで、必要な知識と技術を身につけてもよいのですが)、免許を手にすれば、いろいろな運転体験ができます。
 ことばについても似たようなことが言えます。ゴーカートを運転する程度の力でよいのなら簡単なことです。決まり文句をいくつか覚え、それを数回口に出して言えば、「会話」はできるようになります。でも、それはそれだけの話。自分の考えを的確に相手に伝えたり、相手が言っていることをきちんと理解したりすることは期待できません。
 明海大学外国語学部では、人間にとってことばがどのような意味を持っているのかということから始め、ことばの仕組み、ことばの働き、ことばの使い方・マナーなどについての理解を深め、それと並行して、身につけた知識を実際に使ってみる練習をします。専用の練習場として、この4月からMPPECというすばらしい施設ができました。日本語ゾーン、英語ゾーン、中国語ゾーンがあり、それぞれの言語のネイティブスピーカーやその言語に通暁した教員が常駐しています。同じMPPECにある多目的ゾーンも含め、これらのゾーンでは人との交わりをとおして楽しくことばが学べます。
 ぜひ明海大学外国語学部をあなたの進学先候補の一つとして考えてみてください。

2017年9月18日月曜日

オープンキャンパスでの話(2)

2017年9月17日(日曜日)
 きょうは外国語学習の話をしましょう。
みなさん、ゲーテという人のことを聞いたことがありますか。18世紀から19世紀にかけて重要な作品をたくさん創った、ドイツを代表する文豪ですね。
 そのゲーテが残した名言のなかでもよく知られているものとして、「外国語について知らない人はじぶんの母語についても知らない」というものがあります。はじめて聞くと意外な感じがするかもしれませんが、よく考えると合点がいきます。
 わたしたち自身のことば、「母語」と呼びますが、母語は無意識のうちに自然に身についてしまうので、それについて意識的になるということはあまりありません。でも、外国語を習い始めると、母語の意外な性質に気づかされることがしょっちゅうあります。例を挙げましょう。英語を習い始めると、英語の名詞には複数形というのがあって、複数のものについて述べるときには複数形を使わないといけないということを知ります。「二頭のトラ」だったら、two tigersですね。two tigerではだめです。でも、日本語にも「~たち」というのがあって、たとえば、「トラたち」と言えば、確実に複数であることを表すことができます。ところが、ニュースで、アナウンサーが「けさ、新浦安動物園からトラたちが脱走しました」と言っても、逃げたトラは一頭である場合だってあるのです。わかりますか。わからなかったら、「桃太郎さんたちは鬼退治に鬼ヶ島へ行きました」という文を考えてみてください。「桃太郎さん」と言っていますが、桃太郎さんは一人。もうわかりましたね。
 こんな具合に、外国語を学ぶことによって、自分の母語についての理解を深めることができる。ゲーテはそんなことを念頭に、「外国語について知らない人はじぶんの母語についても知らない」と言ったのです。明海大学外国語学部では学生ひとりひとりが専攻する外国語の運用能力を高めることだけでなく、自分自身のことば、母語の性質をよりよく理解し、母語の力を十分に活用できるようになることを目指しています。

2017年8月29日火曜日

オープンキャンパスでの話(1)

 明海大学のオープンキャンパスでは、学長挨拶のあと、浦安キャンパスの4学部の学部長が参加者に対して一言ずつ(およそ3分間)話をする段取りになっています。わたくし以外の学部長は毎回、ほぼ同じ話をするのですが、わたくしはオープンキャンパスの開催時期や学長挨拶が終わった時の会場の雰囲気などを考えて話す内容を決めます。
 これまでは言わば話しっぱなしだったのですが、どんなことを話したか、このブログで紹介しておくこともそれなりの意味があるように思い、前回、つまり、820日の分からこのブログに掲載することにしました。

2017820日(日曜日)
 外国語学部を志望しているみなさんの中には、2020年の東京オリンピック・パラリンピックのことを念頭に置いている人も多いのではないでしょうか。たとえば、英語、中国語、日本語の運用能力を駆使して、オリンピック・パラリンピックで通訳として活躍する自分の姿を思い描いている人もいるでしょう。すばらしいことです。
 たしかに、すばらしいことではあるのですが、それだけを目標にしていたのではオリンピック・パラリンピックが終わってしまったら、目標がなくなってしまいます。祭りの後の目標喪失ということです。
 明海大学の外国語学部ではみなさんが一生ものの語学力を身につける支援をいたします。オリンピック・パラリンピックで使える語学力はいわばその結果、得られるところの一端に過ぎません。
 では、「一生ものの語学力」とは一体どんなものなのでしょうか。ことばはコミュニケーションの手段としても使われますが、もっと重要な働きがあります。それは考える基盤を提供するということです。あたまに浮かんだ、漠然とした考えを明確にし、整理し、筋のとおった考えにまとめ、さらには、それを外部に向けて発信するためにどんな表現を使ったらよいかという、こころの過程を支える。これこそがことばのもっとも重要な働きなのです。
 明海大学の外国語学部ではみなさんのことば、「母語」といいますが、母語の力をみなさん自身で再認識することから始めて、その力を十分に利用して、外国語の運用能力を高めていきます。その過程でじぶんのあたまできちんと考える力を身につけて欲しいと思います。
付け焼刃ではない、本物の語学力を身につけることは自信につながります。明海大学の外国語学部でそんな体験をしてみませんか。

2017年6月10日土曜日

原口庄輔さん ご命日


6月7日は原口庄輔さんのご命日でした。じつは、その翌日8日に英米語学科のはじめまして!講演会があり、そのあと、新任教員の内藤貴子さんの歓迎パーティがありました。宴もお開きとなり、数人の酒好きが残った席で、だれが言い出すともなく原口さんの話になりました。原口さんがいなくなってから、もう5年も経ってしまいました。

同僚の原和也さんが明海での原口さんの話をしてくれて、改めて、《原口さん、なんでぼくが明海に行くまで待っててくれなかったんですか?あとちょっとのところだったのに》と恨み言を言いたくなりました。

その原さんがきのう(9日)、原口さんの写真を送ってくれました。左上の写真がそれです。原口さんは先々代の外国語学部長だったのですから、当たり前なのですが、いまわたくしが使っている椅子に座っている。なんだか、とても不思議な気持ちになりました。


久しぶりに原口さんに話しかけてみようかな。

明海大学ではこの4月に明海大学複言語・複文化教育コモンズ(MPPEC)が開設され、多くの学生でにぎわっています。原口さんが明海大学へおいでになって、なんとか実現させたかった「ワンダーランド計画」についてはいまでも語り草になっていますが、スケールは小ぶりではありますが、理念はMPPECと相通ずるものがあるのではないかと思います。

原口さんと言えば、酒。晩年のこだわりはオリエンタルホテルのなかにある美浜にリザーブしてあった十四代ですよね。いまはあの美浜も少し様子が変わって、十四代は置いてありません。その代わりというわけではありませんが、駅地下(と言っていいのかな)には立ち呑みの店があり、ゼミ生や院生と時折、呑みに行きます。

原口さん、ほんとうはもっといろいろとお話ししたいのですが、このところ、大学の仕事が忙しく、じつは、この「明海な外国語学部長日誌」も滞りがちです。これを機会にもう少し頻繁に書き込みをするようにします。

これまでどおり、見守っていてください。

2017年1月1日日曜日

時期外れのサマーキャンプ報告

以下の文章は2016年9月に認めたものですが、補足するつもりでネット上に上げないまま、時間だけが経過してしまいました。すでに約半年の時期外れですが、年が改まった、この機会に公開することにしました。


2016913日(火曜日)、14日(水曜日)に千葉県鴨川市の鴨川ホテル三日月で2016年度明海大学浦安キャンパス学友会サマーキャンプが開催されました。このキャンプは、学生部長ほか関係教職員が学生代表と協力して、企画・運営するものです。

このキャンプはつぎのを目的とするものとされています。
日本人学生、外国人留学生及び教職員等が互いの連帯感と本学への帰属意識を深め、ともに本学の発展に寄与するを目的として実施する。(キャンプのしおりにあったものに若干の補正を加えた)

学長を含む教職員・教育後援会(保護者会)・同窓会関係者62名、留学生32名を含む学生121名が2日間に寝食を共にしながら、明海大学に関わるいくつかのテーマについて語り合うという企画です。

1日目は、開会式などの後、午後145分から5時までが分科会、7時から830分までが懇親会です。2日目は、朝食の後、午前10時から1110分まで分科会の報告会および閉会式という日程です。大部分の参加者は大学が用意したバスで大学・安房鴨川間を往復しました。帰路には、マザー牧場とアウトレットに立ち寄る観光オプションが用意されていましたが、雨天のため、マザー牧場コースもアウトレットコースに合流することになりました。

キャンプの中心に位置づけられているのが分科会で、今回はつぎの4つのテーマが用意されました。
1 明海大学の新しい魅力を発見する
2 教員と学生の交流を深めるには
3 課外活動の活性化に向けて
4 学部間の交流を深めるには

テーマ別に12の班が用意され、それぞれの班に15人程度の学生、教職員、教育後援会・同窓会関係者が割り振られました。学生の1人が進行役、別の1人が進行補助役となり、会を先導しました。

わたくしは4年前に専任教員として赴任して以来、このキャンプに毎年、参加していますが、学生たちとゆっくり話し合える、この機会を大いに楽しみにしています。ことしの分科会では、「明海大学の新しい魅力を発見する」をテーマにした班の1つに加わりました。

3時間強の討論時間ですが、主体はあくまで学生たちで、教職員はあまり口を挟まないようにという学生部長からの要請があったので、できるだけそうするように心がけ、最小限の助言をするに留めました。

以下、ことしのキャンプに参加しての感想を記します。

上にも述べたとおり、このキャンプは学生主体で企画、運営されるものです。その先頭に立った学友会会長の河本沙綾さんのリーダーシップは特筆に値すると言えます。開会式での挨拶は簡潔なものでしたが、必要なことがらをきちんと押さえた立派なものでした。そして、開会式が終わろうとしたとき、そのあとの段取りについての打ち合わせに不十分なところがあり、学生を補助していた職員を含め、多少の狼狽が見られたとき、河本さんはさっとマイクを手にして、自分の決断で、このあと、どうするのかを明確に指示しました。フロアの最前列にいたわたくしにはその始終を目にしており、このとき、思わず河本さんに対して拍手を送りたいと思ったほどです。

以前に、学友会の当時の会長であった上澤敬之君についてこんなことを書いたことがあります。

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(前略)学友会会長の上澤敬之君のリーダーシップは特筆に値すると言えます。開会式、閉会式でのスピーチも見事なものでしたし、なによりも印象的だったのは、報告会での質疑応答の際、学友会の立場から必要と思われるコメントを的確に加えていた点です。あらかじめ準備できるスピーチと違い、質疑応答のようにどんな意見が飛び出るかわからない状況で、的確なコメントを加えることは簡単にできるものではありません。ごく最近の例を挙げれば、オリンピック招致のプレゼンで、準備されたスピーチは上手にできたのに、質疑となると的外れの応答をしていた人がいましたね。とくに、今回のように、フロアからの質問やコメントの多くが教員から寄せられた場合、学生の立場としてはついつい萎縮してしまうものです。しかし、上澤君はきちんと、しかも、相手に対して礼を失することなく対応していました。
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河本さんは確かまだ3年生のはずですから、この立派な先輩に少しでも近づけるよう、一層努力してほしいと思います。期待しています。

2016年8月13日土曜日

明海大学外国語学部の新たな挑戦

明海大学浦安キャンパス教育後援会会報
 『潮風』 46号 2016年7月31日発行