2017年8月29日火曜日

オープンキャンパスでの話(1)

 明海大学のオープンキャンパスでは、学長挨拶のあと、浦安キャンパスの4学部の学部長が参加者に対して一言ずつ(およそ3分間)話をする段取りになっています。わたくし以外の学部長は毎回、ほぼ同じ話をするのですが、わたくしはオープンキャンパスの開催時期や学長挨拶が終わった時の会場の雰囲気などを考えて話す内容を決めます。
 これまでは言わば話しっぱなしだったのですが、どんなことを話したか、このブログで紹介しておくこともそれなりの意味があるように思い、前回、つまり、820日の分からこのブログに掲載することにしました。

2017820日(日曜日)
 外国語学部を志望しているみなさんの中には、2020年の東京オリンピック・パラリンピックのことを念頭に置いている人も多いのではないでしょうか。たとえば、英語、中国語、日本語の運用能力を駆使して、オリンピック・パラリンピックで通訳として活躍する自分の姿を思い描いている人もいるでしょう。すばらしいことです。
 たしかに、すばらしいことではあるのですが、それだけを目標にしていたのではオリンピック・パラリンピックが終わってしまったら、目標がなくなってしまいます。祭りの後の目標喪失ということです。
 明海大学の外国語学部ではみなさんが一生ものの語学力を身につける支援をいたします。オリンピック・パラリンピックで使える語学力はいわばその結果、得られるところの一端に過ぎません。
 では、「一生ものの語学力」とは一体どんなものなのでしょうか。ことばはコミュニケーションの手段としても使われますが、もっと重要な働きがあります。それは考える基盤を提供するということです。あたまに浮かんだ、漠然とした考えを明確にし、整理し、筋のとおった考えにまとめ、さらには、それを外部に向けて発信するためにどんな表現を使ったらよいかという、こころの過程を支える。これこそがことばのもっとも重要な働きなのです。
 明海大学の外国語学部ではみなさんのことば、「母語」といいますが、母語の力をみなさん自身で再認識することから始めて、その力を十分に利用して、外国語の運用能力を高めていきます。その過程でじぶんのあたまできちんと考える力を身につけて欲しいと思います。
付け焼刃ではない、本物の語学力を身につけることは自信につながります。明海大学の外国語学部でそんな体験をしてみませんか。