2018年4月22日日曜日

「学校英文法と学校国文法の連携に関する理論的・実証的研究」科学研究費採択!

 「学校英文法と学校国文法の連携に関する理論的・実証的研究」(研究代表者 大津由紀雄)として申請していた研究プロジェクトが採択されました。研究期間は2018(平成30)年度から2020(平成32)年度までの3年間です。
  研究分担者は、嶋田珠巳・明海大学教授、久保野雅史・神奈川大学教授、庵功・一橋大学教授、森篤嗣・京都外国語大学教授の4名です。また、研究協力者として、渡辺香代子・埼玉県杉戸町立西小学校教諭、久保野りえ・筑波大学附属中学校非常勤講師、斎藤菊枝・埼玉県立大宮武蔵野高校教諭、北川蘭・我孫子二階堂高等学校教諭、末岡敏明・東京学芸大学附属小金井中学校教諭に協力を要請しました。かなり強力な布陣と自負しています。
 わたくしが外国語学部長、P&P教育センター長在任時に明海大学に複言語・複文化教育を導入いたしましたが、その考えが変わらず維持されるのであれば、今回の採択は明海大学にとっても非常に重要な意味を持つものです。
 このプロジェクトについてより詳しくは以下のサイトをご覧ください。
http://oyukio.blogspot.jp/2018/04/blog-post.html

2018年3月29日木曜日

気持ちも新たに

この2年間、明海大学の中では、副学長、外国語学部長、応用言語学研究科長、複言語・複文化教育センター長、それに本来の教授職を併せて、5つの役職を兼務してきました。3月末を以て、これらの役職のうち、副学長と教授職を除く、すべての役職から解放されることになりました。この2年間は週日、週末を問わず、学期中、長期休暇中を問わず、ほとんど休みが取れず、精神的にも、体力的にもかなり無理をしてきました。その負担が大幅に軽減されることに喜びを感じています。

とはいうものの、心残りもあります。2年前の4月1日に書き込んだ、最初の投稿でつぎのように記しました。


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考えるまでもなく、この5つをまっとうに兼務することはまず不可能です。にもかかわらず、理事長・学長からの就任要請をお受けしたのは明海大学の人文系学部と大学院の改革を断行し、その再生を図れという、強い要請意図を感じ取ったからです。そのとき、わたくしは、その改革が成功すれば、それは明海大学の枠を超え、一部、「スーパーグローバル大学」級の大学を除いた、人文系大学の再生のモデルケースとなるであろうという野望を抱いたことも正直に告白しておきましょう。

その改革の根本にあるものはなにかと問われれば、それは本道への回帰だということになります。少子化傾向の中、入学者の確保に汲々とする人文系大学・学部の多くは就職率の向上やそれに連なるTOEIC等の英語力検定試験のスコアの向上のみに力を注いでいます。しかし、いま必要なのはそうした対処療法的な対策に終始するのではなく、中長期的展望に立って大学・学部の目指すところを明確に定め、それに向かっての工程を明らかにすることであるとわたくしは考えます。

わが外国語学部はその目指すところを、複言語・複文化主義に基づき、真の意味でのグローバル精神を持った人間を育成することと定め、その目標に向かって、さまざまな試みを行っていきます。
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この文章に記した目標に向かって邁進してきたものの、表面に現れた成果はあまり多くありませんでした。改革にはいろいろな壁が立ちはだかります。乗り越えることができなかった壁がいくつもあったことを正直に告白しておきましょう。とても残念です。

しかし、わたくしの性格を少しでもご存知の方であれば、わたくしがこんなことで考えを変えるはずはないとご想像のことと思います。いまのところ、表面に現れた成果はあまり多くなくとも、いずれ、蒔いた種が実を結ぶときがやってくると信じています。幸い、大学院を中心とした研究面での充実を主たる任務とした副学長職には留まることになりましたので、今後はその立場から明海大学についてはもちろんのこと、明海大学に限らず広く日本の大学の在り方について考え、発言を続けるつもりです。

ブログのタイトルも「明海な大学日誌」と改め、気持ちも新たに再出発です。

変わらぬご支援をよろしくお願いいたします。

追伸 
以上の経緯がありますので、2018年4月1日以降の外国語学部、応用言語学研究科、および複言語・複文化教育センターの運営方針はわたくし自身のものではなくなります。ご承知おきのほど、よろしくお願いいたします。